包装・物流用語集

「抗菌作用」

抗菌作用とは主に特定の化学反応により細菌の増殖を抑制することです。
サニタリー用品や衣類、または手すりなどに至るまで、抗菌作用を付与された製品が世の中には溢れていますが、改めてその原理や類似の言葉との違いについて解説したいと思います。

抗菌作用を製品に付与するためには、製造時に何らか添加材を加える必要あります。
アルデヒドやフェノールといった有機系、銀や銅といった金属系、わさびやヒノキといった天然系などと様々な性質なものがありますが、人体への影響や持続効果などから、プラスチック製品に抗菌作用を付与する場合は金属系の添加剤を使用することが多いようです。

金属が細菌の発生を抑制する仕組みについては諸説ありますが、仮設の一つとして、金属イオンが細菌の細胞のタンパク質に結びつき、呼吸を阻害するのではと考えられています。

抗菌と似た言葉として除菌、殺菌、滅菌などがありますが、それぞれの違いは下記の通りとなります。

除菌
「菌を取り除くこと」、主な製品としては洗剤やアルコールスプレーなどが挙げられます。取り除く菌の種類や数に厳密な定義が存在する訳ではありません。

殺菌
「菌を殺すこと」、主な製品としては医療用の消毒液などになります。除菌同様、
対象となる菌の種類や数に決まりはないですが、殺菌作用を明示できるのは医薬品や医薬部外品のみに限定されています。

滅菌
「菌を限りなく0にすること」、滅菌処理が施された製品としてはガーゼや手術用のメスなどがあります。また上記2つと異なり、滅菌前の状態と比較して菌の数を100万分の1以下にするという定義が存在していることも特徴となります。

よって菌に対する作用の強さとしては「抗菌」<「除菌」<「殺菌」<「滅菌」となります。

当社の取り扱い製品の中にも、抗菌機能を付与したもの(エルココ・フォーム抗菌グレード)がありますので、収納物の臭いを抑えたい、衛生性の高い製品を輸送したいなどのお悩みがある場合にはぜひご相談ください。