包装・物流用語集

「容器包装リサイクル法」

家庭から排出されるごみの重量の約2~3割、容積で約6割を占めると言われている容器包装廃棄物について、リサイクルの促進等により、廃棄物の減量化を目的として1995年にこの法律は制定されました。背景としては、大量生産、大量消費によって生じた廃棄物の増大により最終処分場の不足が発生したためです。また、この法律の特徴は、容器包装に関わる主体に対して役割分担を行ったことであり、従来は市町村だけが全面的に責任を担っていた容器包装廃棄物の処理を、消費者は分別して排出し、市町村が分別収集し、事業者(容器の製造事業者・容器包装を用いて中身の商品を販売する事業者)はリサイクルするという役割を義務付けました。この法律の施行後、対象資源のリサイクル率は上昇し、最終処分場の残余年数も改善していきました。その一方で家庭から排出される廃棄物の総量の推移は横ばいであり、その中の容器包装の割合も依然として高いままです。また、リサイクルを行うための市町村による分別回収や選別保管のやリサイクルに関わるコストも非常に大きく、社会システム全体としての効率化が課題となっています。