包装・物流用語集

「胴膨れ」

段ボールで作製した外装箱の強度を考える上で非常に重要な要素、それが『湿度』です。皆さまもご存知の通り、水分を含んだ段ボール素材は、著しくその強度を損ないます。そして段ボール箱の場合、その影響は側面に顕著に現れます。これが一般に『胴膨れ』と呼ばれる現象です。
この現象が発生すると、上部からの荷重を支える段ボール箱の側面が強度を失うため、内装材や製品自体に負荷が掛かり、最悪の場合、荷崩れや製品破損を引き起こしてしまいます。
胴膨れは、初夏~梅雨にかけての時期に多く発生します。下図はいわゆる『テント倉庫』と呼ばれるような簡易倉庫での試験結果です。これによれば、時期的には6月上旬から7月上旬、湿度が80%を超え、段ボール自体の含水率が11%を超えるような過酷な条件下で頻発します。

当社ではこの現象を抑制するため、箱の内側に段ボール板を追加して強度を高めたり、場合によっては湿度の影響を受けないプラスチック段ボールを使うなど、お客様のご使用環境に適したご提案をしています。