低発泡シート

一見するとただのプラスチック板。その正体は先進技術の「微発泡体」。軽量さと強度を併せ持つ注目マテリアル。

梱包用の外装材や内装の仕切りなどには、主にダンプラなどが用いられますが、製品の重量をじかに受けたり、硬さや強度が求められる場合には性能的な限界があります。そこで登場するのが、「低発泡品」と呼ばれるシート製品たち。高い形状保持力を保ちつつ、発泡素材としての「軽さ」や「加工しやすさ」を両立したマテリアルが、梱包資材の次の可能性を開きます。

軽量でありながら驚くほどの剛性

低発泡素材は、通常の発泡体同様、ポリプロピレンやポリエチレンなどといった樹脂素材の内部に気泡を形成させることで製造します。他の発泡体と比較した場合、たとえばサンテックフォームなど高度な緩衝材として用いられるものは、およそ15〜45倍程度のものが主流ですが、低発泡素材はそれらと比較して大幅に密度の高い2〜4倍程度が主流。発泡素材ならではの軽さを備えつつ、耐久性や曲げに対する強さは長期間のハードな用途にも十分応えます。

低発泡素材の特徴 その1 この薄さ、このタフさ

高い剛性と加工性の両立

ダンプラと異なり、いわゆる「目」の方向がない低発泡シートは、流れ方向、幅方向のいずれにおいても安定した強度を持っています。さらにいずれの方向に対しても、熱曲げなどの高度な加工を施すことができる※為、内装材として用いる際にも、非常に自由度の高い設計が可能です。
※ シートの厚みによっては熱曲げ加工のできないケースもございます。加工方法の詳細については営業担当者までご相談ください。

低発泡素材の特徴 その2 曲げて、固定する。

「リターナブル&ウォッシャブル」

水を使う現場や、粉塵を嫌う分野でのご使用を検討されているなら、低発泡シート素材はうってつけです。低発泡シート素材のスキン面(シート表面部位)は、ほぼ完全な皮膜状になっており、水や埃の浸入を許しません。また中空構造のダンプラとは異なり使用後の水洗いも可能ですので、輸送に用いた資材を一度洗浄した後、繰り返し衛生的に使用することができます。

低発泡素材の特徴 その3 粉塵を嫌う用途に

「低発泡+高発泡」のコラボ製品も

硬く剛性の高いイメージの低発泡素材ですが、細かなキズを嫌うデリケートな用途にも最適なグレードをご用意しています。それが「貼合(てんごう)品」。その名の通り、低発泡シートの両面に、高発泡のポリエチレンフォームを薄く貼り合せたものです。傷みやすい部品が仕切りの中で揺れ動いても、高発泡フォームのソフトな表面が優しく保護します。

低発泡素材の特徴 その4 デリケートな部品にも

設計から納品までのトータルソリューション

商品の採寸、適切な素材検討、設計・試作、輸送状況に応じた落下試験、緩衝性能向上のための改良修正・・・。緩衝包装設計には、ひとつとしてないがしろにできない様々な工程が存在します。お客様の商品が、エンドユーザの手元に届く瞬間まで、そのすべての道のりを、生出の緩衝包装設計がサポートします。

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