サンペルカ・PEライト

化成品分野でしばしば用いられる「架橋(かきょう)」という耳慣れない言葉。分子同士の結合を人為的につくり出し、その構造を安定させることを指します。実は緩衝材の分野で、これら「架橋素材」を用いたフォームは人知れず活躍し続けています。数ある発泡体の中でも群を抜くタフネスを持つこれらフォーム群は、ハードな使用条件を強いられる大型機械の生産ラインなどで幅広く用いられています。

分子構造に由来する優秀な物性

それでは具体的に「架橋」を施された樹脂発泡体はどのような特徴を持つのかをご説明しましょう。ポリエチレンの分子は通常、糸状に連なった構造を持っています。この分子に「架橋」を施すと、糸状の構造が互いに腕を伸ばし、網目状の巨大な分子を構成するようになります。この網目構造が素材としての安定性を増し、長時間の大きな負荷に強く、また薬品による腐食や温度変化の影響を受けにくいなどの優れた特性を産み出すのです。

架橋素材の特徴 その1 分子の網目構造

外部からの負荷に対する強靭さ

発泡体にはそれぞれ固有の特長がありますが、架橋品の最も大きな個性はその「タフネス」。耐水性・耐薬品性に優れ、屋外での長期使用などのハードな用途にも、他素材の追随を許さぬ強靭さを示します。

架橋素材の特徴 その2 水や薬品に強い

最高スペックの重量物固定材

ビーズ発泡体もまた、荷重に対して優れた性能を示しますが、大重量部品の固定材や、長期に渡る保管などの用途に限って言えば、架橋ポリエチレンフォームの性能が勝ります※。特にその真価が際立つのは、大重量かつ複雑な形状の自動車部品などを、限られた面積のフォーム材で固定するなど、物理的負荷の非常に大きなケースです。
※ 上記は、架橋品が無架橋品よりも優れていることを表すものではありません。熱貼りなどの加工適性や高度な緩衝適性を要するご要望には、サンテックフォームやメフ・エペラン・ピーブロック等の無架橋品をお薦めしています。

架橋素材の特徴 その3 荷重に対する支持力

豊富な発泡倍率・カラー展開

架橋品フォームは、無架橋品と比較して発泡倍率やカラー展開の幅が広いこともひとつの特長。中〜軽量物の緩衝材として、また重量物の固定材としても利用することが可能であり、豊富なカラーバリエーションを使い分けて、生産ラインや製品種別ごとに緩衝材・固定材を判別しやすくするなどの業務改善アイデアも膨らみます。

架橋素材の特徴 その4 選べる色と倍率

設計から納品までのトータルソリューション

商品の採寸、適切な素材検討、設計・試作、輸送状況に応じた落下試験、緩衝性能向上のための改良修正・・・。緩衝包装設計には、ひとつとしてないがしろにできない様々な工程が存在します。お客様の商品が、エンドユーザの手元に届く瞬間まで、そのすべての道のりを、生出の緩衝包装設計がサポートします。

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