包装のコトども

2018.11.29

貨物列車のエコロジーとエコノミー

「貨物列車」という言葉の響きを聞くと、
何やら郷愁を誘うレトロな趣きがありますが、
いまや彼らは物流の最前線で、毎日大忙しの様子です。

『モーダルシフト』という言葉、
物流や包装に携わる皆さまはご存知かも知れません。
Wikipedeiaによりますとその意味は…

貨物や人の輸送手段の転換をはかること。
具体的には、自動車や航空機による輸送を
自転車や鉄道や船舶による輸送で代替すること。

と、いうことのようです。
具体的にはどんなメリットがあるのかといえば、
主に次のような点になるとか。

① 環境負荷の低減(省エネ・二酸化炭素排出量の削減)
② 人口減少による労働力不足の解決
③ 遠距離輸送帯におけるコスト削減効果

①については以前からよく知られているポイントで、
大量の貨物を一度に捌くことができる鉄道輸送ならではの利点です。
そして今、物流業界の深刻な人手不足を受けて、
②の視点からも、鉄道輸送は再評価され始めています。
慢性的な赤字が続いてきたJR貨物の業績が、
なんと24年ぶりに黒字化するとの見通しも発表されました。

…そして!
なんといっても、物流や包装に携わる者としては、
③を見逃すわけにはいきません。

トラックによる輸送よりも割高と思われがちな鉄道輸送ですが、
国土交通省の調査では、総輸送距離が200kmを超えるケースにおいては、
なんと鉄道輸送の方が平均コストが安くなるのです!

貨物の鉄道輸送には通常、コンテナーが用いられ、
まず最寄の貨物駅までトラックで荷を輸送する必要があります。
この、「ショートドレージ」と呼ばれる輸送費用が、
近距離の場合にはネックとなっているのですが、
逆に長距離になると、鉄道利用のコストメリットが活かされてくるというのですね。

実は弊社にも、遠く九州まで鉄道輸送で緩衝材をお届けしている、
10年来のお得意先があります。
地球にやさしく、コストも抑えることに成功した物流提案事例です。

今後も、時代の要請とお客様のニーズを両立しながら、
物流手段も含めた『トータル』なご提案を続けてまいります。