包装のコトども

2019.03.04

包装業にも「持たざる者」の時代

すこし前の記事ですが、
“Forbes JAPAN”誌からこんな話題を…。

「(我々は)ブローカーが1社では絶対に対応できない、
膨大な数の工場をネットワーク化している」

こう話すのは、ロスアンゼルスに本拠を置く
“Lumi”という企業の若き経営者、
Jesse GenetとStephan Ango。

この会社、ネット通販企業向けに梱包資材の販売をしているのですが、
驚くべきはその『提携工場ネットワーク』。
全米1,000以上の包装資材工場と連携し、
ユーザーの物流施設から50マイル以内にある最適な外注工場を、
WebとITを駆使し、瞬時に提案してくるのです。

『SNSの評判をもとに袋のデザインを素早く変更できた』
『短いスパンで異なるデザインの箱をいつも頼んでいる』

など、評判も上々のよう。
今や1万8,000以上のプロジェクトを受注し、
その規模のメリットを活かすことで、
単独のブローカーには到底不可能な価格調整力もある、とのこと。

ひと口に包装資材といっても、
箱、トレイ、個装袋、包装紙、シール、
リボン、ビニタイ、フィルムなどなど…
めまいを催すような多数のアイテムから成りたっています。
これらの発注を自社でハンドリングするのは、じつはものすごく大変。
しかも、広大な商圏を相手にするEC企業にとって、
地域ごとの最適なブローカーや工場を見つけるのは至難の業。

この『工場が見つからない』というニーズと、
『各地域の余剰生産リソース』を結びつけるという、
まことに当世流の優れたビジネスモデルですね。

自社で全アイテムの製造設備を導入すれば、
参入コストはそれこそ莫大なものとなりますが、
何のリスクも負わず、『情報』を支配するだけで、
瞬く間にプラットフォーマーに躍り出た、このLumi。
車もそうですが、何かを『所有』することが、
ビジネスにおける必須条件ではなくなってきているようですね。

弊社もまた、さまざまなお客様にとっての
『ワンストップのプラットフォーム』を目指し、
総合的な包装提案力を磨いてまいります。