企業や組織が必要とする原材料、部品、製品などの資源を供給者から取得し、自社の生産拠点や販売拠点に進むまでの一連のプロセスのことを「調達物流」と呼びます。

一方で「回収物流」とは、物流プロセスの中で、製品や資材の使用後の回収を扱う部分です。これは、製品を顧客に配送するだけでなく、使用済み製品や廃棄物を回収し、再利用、リサイクル、適切な処理を行うまでのプロセスを含みます。それらの性質から「調達物流」のことを「動脈物流」、「回収物流」のことを「静脈物流」などと表現することもあります。

このシステムは、下記の観点から、近年特に重要視されています。

1. コスト削減
効率的な回収物流システムは、廃棄物処理コストの削減や、リサイクル材料の再利用による原材料コストの削減につながります。

2. 廃棄物の削減とリサイクル促進
回収物流は、使用済み製品や資材を適切に処理し、リサイクルすることで廃棄物の削減に貢献します。これにより、自然資源の保護と環境汚染の軽減が可能になりますになります。

物流というと「調達物流」の方に意識が向きがちですが、製品全体のフローを考えた場合、「回収物流」を含めた最適化が必要になってくると思います。