包装・物流用語集

「シュリンク梱包」


シュリンク(shrink)の元々の意味は縮むという意味の英語で、シュリンク梱包という場合、狭義ではCDや漫画本などに見られる梱包方法のように、薄いフィルム素材に熱を加え、対象を隙間なく包む梱包方法のことを指します。その他近年では、ダンボールシートに商品を置きそれをフィルム材で固定するというやり方もネット通販などでよく使用されています。また、物流の現場においてはパレットに荷物を積み上げ、荷崩れ防止のために周りをフィルム材で巻いて固定するという処理を行うことも多いです。

シュリンク梱包のメリットとしては、製品の保護、異材の侵入防止、開封防止といったことの他、製品の形状や大きさ、数などの違いに対しての自由度、また、シュリンク自身に印字することも可能ですので、梱包材に意匠性を付与できるという点も大きな特徴となります。

熱を加えてシュリンクされるタイプの包装機械の方式としては主に2種類有ります。
1つ目が蒸気式。これは蒸気を対象に当てるものですが、仕上がりがきれいな反面、設備が大規模になりがちで収縮後の水滴もあります。2つ目が熱風式こちらは熱風の発生源が一方向に偏るため仕上がりに難があるとされてきましたが、熱風を旋回させる熱旋回式の装置が登場したことで課題を解決しつつあるとのことです。また、
小ロットの製品に対しては工業用ドライヤーを使い手作業で行う場合もあります。

シュリンク包装はその意匠性から主に小売りの商品などで利用されることが多かったと思いますが、ネット通販の発達や梱包方法の手軽さ、またはSDGSや脱プラスチックの文脈から発泡スチロールからの代替手段として工業梱包にも利用されることが徐々に増えてきており、当社におきましても複数のお問い合わせを頂いております。

製品の形状や重さ、物流経路によって向き不向きは当然ありますので、梱包方法の見直しをご検討の際には是非ご一報ください。