「カーボン〇〇」という言葉を耳にしたことがある方も多いとは思いますが、実際に「カーボン〇〇」で検索してみると、上記の他、カーボンフリー、カーボンポジティブ/ネガティブ、ゼロカーボンやグリーン〇〇といった用語も見つかります。その中でも、ぱっと聞いただけでは違いがわかりづらい、カーボンオフセットとニュートラルの違いについて説明したいと思います。

オフセット（Offset）という言葉は、「補う」、「埋め合わせる」などの意味を持つように、カーボンオフセットはCO2の削減に努めつつも、どうしても排出されてしまうCO2に見合う排出量削減活動に投資等を行い、温室効果ガスの効果を埋め合わせしようという考え方です。

カーボンオフセットはCO2の排出量削減を行う主体（家庭や企業）に対して主体的な活動を促すという意味で、これまでの環境政策とは一線を画すという評価がある一方で、埋め合わせるための削減活動が現実には排出量の削減に寄与していない事例や埋め合わせる方法が存在するために、CO2排出を抑制するどころか、逆に排出することへお墨付きを与えることになっているなどの指摘もありました。

一方でカーボンニュートラルは太陽光発電などの自然エネルギーの導入や電気自動車の利用、または植林や森林保全等を通じて、排出するCO2と吸収されるCO2を相殺しようという考え方です。

二つを比べてみると考え方の違いだけで、太陽光発電や電気自動車の活用など実際の対策については同じということも多々あります。