包装・物流用語集

「クラック」

読み方:くらっく

生出が緩衝設計に用いるのは、発泡体の中でも柔軟性の高い、ポリエチレンなどのオレフィン系フォーム材です。発泡スチロールなどの、あの「パリン」と割れやすい特性とは異なり、複数回の荷重が加わっても柔らかく沈みこみ、復元性も高いのが特徴です。

そんなエリート素材でも、シビアな条件下での落下試験などを繰り返していると、上の図のような特徴的なひび割れを生じることがあります。これを「クラック」と呼びます。

このクラックが特に発生しやすいのが、「沈み込もう」とする力と「元の形を保持しよう」とする力が拮抗する場所。上の写真で言えば、オレンジの面は下に沈みこもうとしているのに、左右のがっしりとした壁のような緩衝材は、これに抗おうとします。結果、右の写真のような部位に、クラックを生じてしまうのです。

クラックの生じている部位は、こうした物理的な力がせめぎあっているポイントということもできます。

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